久々にひっと。

面影ラッキーホール 『代理母

良すぎ。
何が良いって、まず歌詞のリアルさと哀愁感はこれにかなうものは無!ってほど。歌謡ともソウルとも一概にはいえない。

新大久保に行けばあの娘に会える街角に佇むあの娘/
Vサインは2万円をあらわし90分のラヴゲーム/
ゲームに特別な意味を持った俺は何時しか彼女を愛し/
大きな隔たりはお金より愛らしい口から洩れるタガログ語/

アイリーン 言葉の通じない 肌の色/
アイリーン それでも通じたい 話がしたい
(『ピロートークタガログ語』より抜粋)

うう、切ない。
必要十分な言葉で情景を展開させる技が眼にしみる。

曲調はホーン隊が豪華絢爛なファンクから、ヒップ・ホップ、歌謡曲、何でもきっちりこなしている。はっきり言って上手い。ざっくばらんであるのにもかかわらず統一感があるのは、ボーカルの歌唱力とやはりなにより歌詞(普通の恋愛、普通の人生なんて何が普通なのか、と思わせる裏社会の様相、人間模様を如実に描写することに徹している)の魅力にあると思った。

なんでメジャーにならないのだ?
問題は歌詞か。
恋愛は美しくなくてはいけない、このような恋愛至上主義に基づく規範が蔓延っているのは、よいことか、わるいことか簡単に決められない。が、少なくとも、恋愛に隠れてしまう醜い部分を覆い隠す役目を果たすことで、無垢な現代の老若男女を貶めるというのが、恋愛の罪だと思う。

うーん、何はともあれ、今日はいい日だ♪