海は好きですが、「海の男」「男の海」は…

今日は横須賀新安浦港から漁船に乗って今が旬のアジ釣りに行きました。大型狙いのビシ釣り。しかけは、イワシをすりつぶした“イワシミンチ”と呼ばれるコマセと“赤タン”と呼ばれるイカを食紅で染めた3mm角の付けエサを使用するというもの。
今日は2人(他1人は船酔いでダウン)でアジ25匹、イワシ20匹、カサゴ5匹、サバ1匹(上の写真 50cm)、シマギス1匹と好成績。釣りは子どものころから毎年数度程度やって、それほど頻繁にはできないのですが、我ながら釣りのセンスがあるなと、改めて思いました。
というのも。

皆さん釣り雑誌やテレビなどを見ても分かるとおり、釣りという遊び(仕事?)は男の遊びとして認識されています。実際、船には女子トイレがない(男子用の小型小便器のみがある)こと、同乗者15名中女性は私と妹のほかにわずか1人しかいなかったことからも分かるとおり、海には女性はほとんどいません。このアジ釣りは、初心者や女性や子供向けとして宣伝をしているようですが。

ですから、船長や船の人(これらもちろん男性)にとって、女性や子どもは初心者でやっかいな存在に見られているようです。
今日、それがよくわかりました。せっかく持ってきたリール(手動。棚の位置などは分かる。自働巻上げ機能がないだけ。)を、「電動でないと釣れませんよ。」「女の人では疲れますよ」「釣れないとつまらないでしょ。楽しんだほうがいいですよ」と言われ、1本1500円で借りさせられたこと*1。しかし、貸していただいた竿、リールが男性のものよりもかなり!粗悪であったこと、私だけ船長にスピーカーで怒られたり、特に慌てたりおかしなことをしているわけでもないのに駆けつけられたり、頻繁にしゃくりすぎる中年男性によって頻繁に私の糸と絡まったのだがそれが私のせいであると思われていた*2、ということ。

また、他の客と船長との会話で、常連である非常に釣りの上手いとある女性に対して、同じ仲間としての尊敬、賞賛としてではなく、得体の知れないものとして恐れとしての賞賛を表していました*3

つまり、女は海という男の世界において、たいした仕事ができても、できなくても、非常に厄介な存在には代わりがなく、この男の世界に女が踏み込んだこと自体が不相応であるのでしょう。
狩る、耕す、加工する、文明化する、自然に手を加え、自然から獲得するのはいつも男… か。
なんとまぁ、釣りによってオートナーの文化=男性/自然=女性の構図が良くわかりました。ほい。




ま、単に海が、釣りが好きなだけなので、好きなように遊びます。釣りは初めてという方もどうでしょう?面白いですよ。
今回言ったところは、高速道路ではもちろん、電車で横須賀駅からバスも出ています。国道16号もありますし、車のあるなしに関わらず、アクセスが容易なのでお勧めです。

*1:自分の気持ちを言って断ることで、船の方に女の強がり、無知、無謀として写り、出発前からこじれたり雰囲気が悪くなるのが嫌で、素直に聞いたのでした。

*2:決して私が自意識過剰なわけではないですよ。

*3:しかも「あの女」呼ばわりです