今日の本

なぜ女は女が嫌いなのか―もっと上手につきあう知恵

なぜ女は女が嫌いなのか―もっと上手につきあう知恵

思い出した。
中学時代、非常に美人で背が高くてスタイルがよくて頭のいいK先輩に「ちだまり大好き〜」と頻繁に抱きつかれていたっけ。その方とは初めから知り合いだったわけではなく、私のことがかわいいから友達になりたいのだと、別の先輩から紹介されたのであった。
初めはその積極的な接近に驚いたけれど、才色兼備のその人に好かれることで、喜びを感じ、憧れを抱き、そして自信にも繋がっていった。
その他にも、2,3人の女の先輩との手紙のやりとりがあったが、当時の友達関係に疑問を感じていた*1私にとって、先輩たちとの1対1の真面目で親密な関係は、落ち着いた気持ちで自分らしく居られた。

しかし、結局は異性愛主義が女同士の親密さを遠のかせ、異常なもの、寂しいものとしてみなされる。そして結婚と非婚・未婚との間で、またはシングルとカップルの間で、女性たちの間の階層差よりも大きい格差を設け、女性と男性の間の格差だけでなく、女性同士においても格差が存在し、男性中心の社会に従属したものであるといえる(男の間では既婚者と非婚・未婚者の間に大きな隔たりはない)。
この異性愛至上主義の社会において、女同士が愛情を持って親密になることが許されるようになったなら、男を巡る女たちの一時的な友情も、男を通じた女性の連帯も、またミソジニーもなくなるなど、女性同士が自分たちの性に向き合う基盤が形成され、やっと社会における男女格差に女性自身が気づき行動に移すことができるのではないかと思う。

この本は多くの女性に読んでほしい本だ。


(追記)今読み返したら文書のおかしなところが多くて参った。恥ずかしいけれど、直すのも面倒なのでこのままで…。

*1:思春期というのは、好きな男の話を共有することでしか親密さが形成されず、私もその親密さがほしくて、めんどくさい内緒話をしなくてはならなかった。自分の内面がそこに収束してしまい、自分の主張もできず満たされない気分で一杯だった。