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「食べない心」と「吐く心」―摂食障害から立ち直る女性たち

「食べない心」と「吐く心」―摂食障害から立ち直る女性たち

今まで何冊か摂食障害の本を読んできたけれど*1、この本の視点は一番バランスが良い。
摂食障害の本質を食べる行為に限定せず、その行動の意味を考える必要があることを繰り返し強調する。決してダイエットが引き金になる病気ではないし、「甘え」がこの病気の治癒を妨げるのでもない。
摂食障害は引きこもりと同じ、両親(特に母親)との愛情の欠如*2による自我の不確立の問題である。

*1:たとえば、女はなぜやせようとするのか―摂食障害とジェンダーとか「やせ願望」の精神病理―摂食障害からのメッセージ (PHP新書)

*2:母親に愛情があったとしても、子どもが愛されていると実感できない愛し方であれば、同じこと