「ウーマンズ・アイランド〜彼女たちの選択〜」:資生堂「マキアージュ」CMドラマ化

1月24日9時から2時間テレビ朝日
・あらすじなど⇒YOMIURI ONLINE
資生堂「マキアージュ」

録画してあったのをみた。私も今まさにその境遇だ、ってどの主人公に対しても思うんだよね。深夜にめちゃくちゃ泣いてしまった。
それはそれはクリスティヴァの『ひとつではない女の性』を思い起こすような、トラップが数箇所入るんですよ。林真理子(原作の著者)すごいなぁと思う。
女は皆違う。でも「女は同じなんだ」、って「女」が女同士の語りから、気づき、「女」という部分で連帯するんです。
この男性優位社会に置いて、輝きたい、輝きたかった「女」の宿命を描いたといえるかもしえれない。不倫ではない新しい関係を模索する恋も仕事も充実させる女(葉月/中越典子)、反対に仕事以外の一切に見向きもしない女(絵里子/井川遥)、限界を先取りし、希望をもって転職したはずの仕事も5年目の恋愛も頑張ることに疲れた女(祐季/篠原涼子)。
不倫相手に子どもを持つことを許されなかったり、身近で支えてくれていた彼氏の大切さを忘れて自分から手放したり、5年間付き合っていた彼氏との関係が希薄化したり、皆「女」として輝くよう一生懸命に生きているうちに、相手との間の思いの齟齬や、大切なことに気づく余裕がなくなっている、というかそうするためには余裕をなくさざるをえない。
こういったどうにも避けられないトラブルを前に、女が女として共感を形成することがいかに重要なことかがわかる。そこで教えられるのではなく、気づいたことは、各々が再びキラキラと輝き始めるための活力になる。「なんだ、そんな私的なこと自分で解決すればいいことだろ?」と男の人は思うかしら。思うかもね。男が媒介しての、という条件付ではあるが、これこそエクリチュールフェミニン。わたしたちだけが理解できる言葉、コトバ。

ひとつではない女の性

ひとつではない女の性

 
ウーマンズ・アイランド

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