クレイマー、クレイマー

1979年の映画。
まさに主婦の思秋期になった妻が、突然、夫と1人息子(小学生)を置いて家を出た。ちょうどそのころ大きなプロジェクトを抱えていた夫は戸惑いながらも仕事と家事育児をこなし、息子との関係も以前にもまして親密になった。そうして18ヵ月後に、突然再び夫の前に現れた妻は『息子がほしい』と要求。夫はそれを拒否し、彼女は裁判を突きつける戦う姿勢を見せる。皮肉にも裁判は妻の勝訴に終わってしまったが、自分の息子の生活を無視した身勝手さに気づき、息子を引き取らなかった。

というはなし。


妻は『自分を探しに』家出した、というのが、夢見てるの?と言いたくなっちゃうかもしれないけれど、ま、自分を失う状況を考えれば納得よ。
夫が裁判で『なぜ男が子供を育てる能力がないときめつけられるのか!!』(という感じに)叫んだのが、母性神話の問題のひとつを夫の側から言い換えていて、これはいい発言だと思った。今日でも、離婚するとほとんど親権は母親に行ってしまうからね。

感動する場面が多く、久しぶりに泣けた。