意識的にジェンダーに関する映画をチョイス。

とらばいゆ*1
仕事(ここでは棋士)する女が家事の分業に固執しすぎるあまり、主婦業を怠り依存する夫に対して不満を募らせる話。夫が自分のことを理解していないからと離婚騒ぎを起こしたが、結局彼女が『もっと楽しく気楽にすればよかった』と反省して仲直り。この女流棋士の頑固さとそれを非難する周りの構図は、駆け出しのウーマンリブのよう。結局女の意地っ張りは見苦しいし、男と女の関係には不適切、ととられやすそう。見る人によってはかなり意味の変わる映画だと思う。
永久に美しく*2
これは、美に固執する女(2人。1人は女優、もう1人はさえない顔の作家)の話。固執する根本的な原因には触れないが、作家の彼氏を次々に美しい女優が奪ってゆくことが2人の美の争いの原因になっている。単に、”女は何でまたこんなにも外見を取り繕うことに命を懸けるんだ”と皮肉っている映画であると理解されやすいだろう。けれど、女は男にとって自分が魅力的かどうかで自己の価値を測っているという事実を改めて突きつけられ、もの悲しくなった。ブラックユーモアっていうのでしょうね。そして、エンディングはかなりシュール!!ここの場面最高。

*1:ASIN: B00006ITYY  2001年

*2:原題は DEATH BECOMES HER こっちの題のほうが内容をよく理解できそうなのに。1992年