介護体験日記

●午前中:川口駅周辺に車で移動し、ポスティング(ポストにビラを入れる)
●午後:封筒の仕事。大掃除。


<<知的障害者の間で考える>>

先生*1ととても気があって、話していると気が安らぐことに気づく。
利用者の方と接するのは嫌ではないのだけれど、少々張り切りすぎなのか会話がうまく成り立つようと気を使ってしまうので、疲れる。まあ、いいや。無理に会話を提供しなくても。無言でも。私は部外者だしね。皆さんの生活をのぞくことができればよいのだから。

そうとはいっても、知的障害者の人々はたいていとても明るい、ひょうきん。そして皆に共通するのが、知っている人(とはいっても、施設の人と全員知り合いで名前も覚えている)に会うと必ず手を振って挨拶をするか、それ以上必ず絡んでからではないと、すれ違うことができないの?と思うくらいに話し好き、人好き。
忙しくても、仕事中でも、いつでもどこでも。
だから、話しかけられたり話しているのを見て、ちょっとしつこいなぁ、と思うことも多々あるが…。

でも、こんなに時間感覚が異なっていても、このように知的障害者を集めた場所では、彼らは比較的しっかりと時計の時間に合わせて一日の行動をとっているし、要求を高くしないで決められたことをやるように指示すれば、なんら大きな問題もなく一日を過ごせる。
この施設のなかでなら彼らは、特に生活に問題はないように思える。

けれど、やはり何十年もこの施設に通うことになるのだろうなぁ。通うしかないのかもしれないなぁ。悲観的になっているわけではないけど、彼らの大部分は社会に出て職業に就いたり、家庭を持つことは困難なことのように思える。社会性、適切な判断力は、経験を重ねることで形成されるのだろうか?

ああああ、でも、社会復帰するということは本当に良いことなのだろうか?彼らはどうして社会復帰したいのか?人に言われたからか?それとも憧れかなにかか?彼らが適応できるような「時間」のない社会に復帰することが良いことなのか、それともこのような自分たちにあわせられた空間にいることが良いことなのか、うーん、分からない。

*1:30代男性。高校・大学時代はサッカーをやっていたでしょ?というような顔立ち。