イラスト図解 ポストフェミニズム入門

ISBN:4878935618 ; (2003/08)
作者:Sophia Phoca:Rebecca Wright 訳者:竹村 和子:河野 貴代美

4月ごろに生協で見かけて、「あ、竹内先生と河野先生の本だ」と思ったんだけど、どうしても好きになれない絵*1が沢山あって、購入せずにいた本。1ページの文字数は100文字に満たない程度、毎ページそんな調子で、たいしたことが書かれていないように思えたのも読まなかった理由の一つ。
ところが最近、偶然図書館で見つけたので、いい機会だと思い読んでみた。
結構面白い。
ポストフェミニズムのはじまり(1968年3月8日 国際女性デーのイベント)から、フロイトラカン、デリタ、イリガライ、フーコー、バトラー・・・・・〜フェミニズム、サイバーフェミニズム・・・・。
てんこ盛りだけど、かちっとそれぞれを要領よく掴んでいる感じ。全体を把握するという意味で「入門」書であるとおもう。が、明快にかかれてはいるがために、精神分析や哲学におけるその独特の言葉の使用方法が、理解するのが難しく思うこともある。
また、最初不気味に思った絵であったが、そのパロディ性は本文を楽しみながら理解をする手助けをしてくれる。
お勧めの一冊ですよ。

*1:『性の女性史』ハリエット・ギルバード著 でも似たような雰囲気の絵があり、そのときの抵抗感を引きずっているのかも。