ラブ・マリッジ論Vo.6―今日で最終日。―

Q 三位一体の構造(愛(性愛)、性(生殖)、結婚)のロマンチックラブイデオロギーは解体するか?

A 個々の事象を独立させ、性と結婚には契約が存在するが、愛には契約を介さないとすることによって、解体する、と考えられている*1

しかし、性愛を制度化しない、独立したものにすることは、むしろ性愛を純化していくことになる。(ロマンチックラブになる。)すなわち、性愛の自由市場化のために”性や結婚を通して”異性に女として選ばれる私”を見出せないので、結局性愛にジェンダーアイデンティティを追求してしまうのだ。

よって、『女の価値は男に選ばれることには無い』というアイデンティティが形成されない限り、ロマンチックラブイデオロギーは壊れない。

といところで授業は〆。

*1:『大離婚』 清水ちなみ 双桑社 1995年 ISBN:4594026060 http://www.fusosha.co.jp/senden/1998/0196-02.html『家族、積みすぎた方舟』作:Martha Albertson Fineman 訳:上野千鶴子 穐田 信子 速水 葉子  学陽書房 2003年 ISBN:431386105X ※どちらの本も同様の結論を導いている