性教育は児童への個別指導を重視…文科省方針(読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040504i103.htm
2004年5月4日の記事。ちょと日にちがたってしまいましたが気になっていたことだから押さえておこう。

『性の悩みには個人差が大きいうえ、学習指導要領を逸脱した行き過ぎた授業が行われたケースもあるためだ。近く性教育に関する全国調査を実施し、指導事例集を改訂する考えだ。』

前者を目的とするというよりも後者に中心をおいているように思えた。
というのも、

これまで、文科省性教育について「児童・生徒が健全な異性観を持ち、望ましい行動がとれる」ことを目標に掲げ、
〈1〉子どもの発達・発育段階や受容能力に応じている
〈2〉教育的に価値がある
〈3〉保護者や地域の理解が得られる
――などを基本方針としている。

具体的には、学習指導要領で、小学校3、4年で初経や精通、中学校では受精と妊娠、高校で避妊などを取り上げるとしている。

学習指導要領に対して疑問が。

まず『健全な異性観』の”健全”ってなんだ?
文部省による健全の押し付けが、学習指導要領で取り上げる内容と学年が実態と見合っていないことからよくわかる。『子どもの発達・発育段階や受容能力に応じている』根拠はどこにあるのだろう。
個別的に指導するメリットは個々の性の悩みに対応することにあるが、このような学習要領がベースにあるということで『健全な異性観』を持った生徒から不健全な異性観を持った生徒とを隔離し、影響を与えないようにすると捉えることもできる。言いすぎかもしれないけれど、実際、そういうことになるだろう。

また、中学生の100パーセント高校に進学するとはいえ進学しない人や高校を退学する人は、避妊を学べずに社会に放り出されてしまうじゃぁないか。

知らない人はいずれ知ることになるのだから今は教えなくていいということなのだろうけど、性教育の場合どこまで正しいのかな。いずれ知る、って結構無責任に感じた。いずれは突然やってくるかもしれないのに。