メディア×生態系

人工物と人工物の隙間、多孔質状の空間に住み着く生態系に着想を得た、ポストモダンの地平にあるメディア論を展開。社会の周縁にある者が、広義のメディアリテラシーを身につけてメディア、とりわけWWWといったマスメディアのシャワーが届かぬ場所に情報発信空間を設置する。そこでは、同様な周縁の者=多かれ少なかれマスメディアに疑問を抱く人々、の共感を得ることが活動を根付かせることに重大な要件となっている。
メディア論と言うよりも、これからの市民運動論を展望しているといった感じ。

それより、何より、この本の特徴は、スケッチブックに書き溜めたというイラストが沢山挿入されていること。ラフなデッサンが単純にかわいい。